プログラミングを頑張る土木系専攻大学院生のブログ

主にプログラミングについて開発備忘録的な形で投稿しています。

【QGIS】行政区画データをラベル表示したら「区」が何重にも表示される?──重複ラベルを解消する方法(ディゾルブの活用)

はじめに

QGISで行政区画データ(例:大阪市の行政区)をラベル表示した際、「港区」「此花区」などの名称が複数回表示されてしまうという経験はありませんか?

これは、行政区ごとに細かいポリゴン(地物)が複数存在しており、それぞれにラベルが割り当てられてしまうためです。

本記事では、このようなラベルの重複表示を解消する方法として、QGISの「融合(dissolve)」機能を活用した手順をわかりやすく解説します。


問題:行政区名がラベルとして何件も表示されてしまう

QGISで「大阪市の行政区画」データを読み込み、ラベル表示を設定した状態が以下の画像です。

(ディゾルブ前の画像)

「港区」「此花区」など、同じ区名が地図上に何件もラベル表示されてしまっています。

これは、区が複数のポリゴンで構成されており、それぞれに対してラベルが描画されているためです。


解決策:「融合(Dissolve)」で同じ区を一つにまとめる

こうした重複表示を防ぐには、同じ区名のポリゴンをまとめて1つにしてしまうのが有効です。
この処理には、QGISの「融合(Dissolve)」機能を使います。

融合(ディゾルブ)とは:

特定の属性値に基づいて、複数のポリゴンを1つにまとめる空間処理機能です。
同じ区名(例:港区)をもつ複数の地物を統合することで、1つのポリゴンにまとめることができます。

融合後のラベル表示は以下のとおり。

(ディゾルブ後の画像)

ご覧の通り、同じ区名が1つだけ表示されるようになり、見やすさが大きく向上します。


手順:融合(Dissolve)のやり方【初心者向け】

1. 結合対象の属性を確認

まずは、どの属性カラムを基準に融合すればよいかを確認しましょう。

レイヤーの属性テーブルを開くと、「N03_005」というカラムに「〇〇区」の名前が格納されています。
これが、区ごとのラベルとなっている項目です。

 

 


2. 融合(Dissolve)ツールを開く

以下の手順で、融合ツールを起動します。

  • dissolve


    メニューバーから
    [ベクター] → [空間演算ツール] → [融合 (Dissolve)] を選択


3. 融合の設定を行う

表示されたウィンドウで、以下の設定を行います:

  • 入力レイヤー大阪市行政区画のレイヤーを選択

  • 基準となる属性N03_005 を選択(区名が入っているカラム)

  • 出力ファイル名:任意(例:大阪市_行政区_ディゾルブ済み

最後に「実行」ボタンを押すと、融合された新しいレイヤーが作成されます。


4. 融合後のレイヤーでラベル表示を確認

新しい融合レイヤーにラベルを設定すると、区ごとに1つだけラベルが表示されるようになります。
重複表示が解消され、地図がすっきりと見やすくなります。


まとめ

課題 解決策
同じ行政区のラベルが複数回表示される 「融合(Dissolve)」機能でポリゴンをまとめる
どのカラムでまとめるか 属性テーブルで確認(例:N03_005
操作手順 メニュー「ベクター」→「空間演算ツール」→「融合」から実行

おわりに

QGISの「融合」機能を活用することで、行政区データのラベル重複問題を簡単に解決できます。
特にプレゼン資料や行政資料として地図を利用する際、ラベルの視認性が高まるため、非常に有用なテクニックです。

QGISは高機能である反面、初心者には少しとっつきづらい部分もありますが、こうした小さな工夫で大きな改善が得られるのも魅力の一つです。

ぜひ活用してみてください。